アフリカメモーChururu si ndo! ndo! ndo!

アフリカのスタートアップ、ビジネス、技術を中心に気になったことをコツコツ書いていきます。

M-pesaメモ①

今日からはまず、アフリカ発テクノロジーの代表であるM-pesaに関連することを書いていく。

 

・そもそもM-pesaとは

2007年、英通信大手Vodafoneの子会社SafaricomがCSRプロジェクトとしてケニアで始めたSMS(ショートメッセージサービス)を用いた送金サービスのこと。特徴は、わずかな手数料で少額でも送金できることだ。

「治安が悪い街中では現金を持ち歩きたくない」、「出稼ぎで得た賃金を田舎の家族に送金したい」、というニーズを満たしたM-pesaは、ATMなどの銀行システムが無い途上国を中心に瞬く間に普及した。昨年のユーザー増加率は27.1%で、11か国2500万人を超える利用者がいる。

SafaricomあるいはVodafoneとして単独では以下の国に展開している。

2007年 ケニア

2008年 タンザニア

2012年 コンゴ民主共和国

2013年 エジプト、モザンビークレソト、インド(次回以降詳細)

2014年 ルーマニア南アフリカ(2016年6月撤退、次回以降詳細)

2015年 ガーナ、アルバニア

さらに、昨年南アフリカ大手通信会社のMTNとパートナー契約を締結したため、M-pesaが利用できる国数は26カ国にまで増えている。

 

・M-pesaはどのような仕組みなのか

一般的な利用例として、AさんがBさんに500円を送金したいという状況を想定すると、

①Aさんが近くのM-pesa代理店に行き、そこのCさんに送金したい500円を支払う。

②Cさん(M-pesa)からBさん宛てに「Aさんから500円送金された」というメールが送られる。

③M-pesaからのメールを確認したBさんは、近くの代理店に行き、そこのDさんにメールを見せる。

④メールを確認したDさん(M-pesa)が、Bさんに500円を支払う。

という流れで送金が行われる。インターネットではなくSMSを使用しているため、インターネットが十分行き届いていない地方部でも送金できるというのが、一気に広まった要因の一つである。

 

現在では、単なる送金に留まらず、給与の受け取りや学費納入、農業の補助金支給、光熱費の支払いなどにも使われることもある。